貧血を知って、改善していきましょう
貧血と聞くと、長時間立っていた時にクラクラして倒れるようなこと、というものが代表的なイメージですね。
でも、実は倒れるまではいかなくても、
- 身体がだるい
- 力が入らない
- 立ちくらみ
- 口内炎
- 息切れ
なども、代表的な貧血の症状。
貧血は、これらのようなことが起こる前から、少しずつ進行しています。
- 疲れやすい
- めまい
- 頭痛
- 顔色が悪い
- 肌がカサカサする
- 爪が割れやすい
- 髪の毛に枝毛や抜け毛が増える
上記のような症状も、貧血からきている可能性が考えられます。
特に、女性は毎月の生理による出血で、わりと貧血が身近なものです。
そのため、軽く見られることも多いのですが、貧血は、血液の病気。血液中の赤血球が、基準よりも少ない状態のことをいいます。
赤血球は、全身の細胞に酸素を運んでいるので、その赤血球が少ないと、もちろん、身体に運ばれる酸素も少なくなります。
その結果、身体も酸素欠乏になり、全身のあちこちに、さまざまな症状が出てくることになります。
貧血にも種類があるので、自己判断は禁物。
時には、病院できちんと診断してもらったほうがいいものもあります。
貧血にはさまざまな種類があり、
- 鉄分が不足することでおこる「鉄欠乏性貧血」
- ビタミンB12や葉酸の不足によりおこる「悪性貧血」
- 何らかの原因で赤血球が破壊され、赤血球が不足することでおこる「溶血性貧血」
その他にも、ほかの病気による出血により引き起こされる貧血などがあります。
もっとも多いのは「鉄欠乏性貧血」。
WHO(世界保健機関)の統計では世界人口50億余の約30%が鉄欠乏性貧血で、特に妊娠中の人、思春期の女性に多いといわれています。
ほかにも、ダイエットをしている人や、偏った食事をしている人、その他、病気などにより赤血球が少なかったり、鉄分をうまく吸収できない場合などに、この鉄欠乏性貧血になります。
日本では、全女性の8%、成人女性では10%、女子中学生で20%がこの貧血である、とのデータもあります。
赤血球の主な構成物質である「ヘモグロビン」は、鉄分が原料となっています。
そのため、鉄分が不足すると、ヘモグロビンも作られず、赤血球も減り、全身へ十分な酸素を送ることもできなくなってしまう、というわけです。
そして、鉄欠乏性貧血により引き起こされる症状もあります。
- 妊娠しにくくなったり、流産の原因になることも。
- 生理不順
- インフルエンザなどの感染症にかかりやすい
などがあります。
体内には、約4000mg(4g)の鉄分があります。
これが、毎日鉄分の少ない食事により、少しずつ減っていくと、貧血の初期症状につながっていきます。
でも、この鉄欠乏性貧血は、日々の食生活で鉄分を摂取するようにすれば大丈夫。
バランスのとれた食事を摂るように意識しましょう。
鉄分の多い食べ物は、
- 卵黄
- 牛肉
- あさり、しじみ、牡蠣などの貝類
- いわし、さんま
- 納豆
- エダマメ、コマツナ
などがあります。
そして、鉄分が多い食べ物を摂るだけではなく、鉄分の吸収を助けるビタミンCやたんぱく質も同時に摂ることが大切。
ビタミンCは、季節の野菜やフルーツを取り入れるようにしましょう。
タンパク質は、肉類、魚介類、卵類、大豆製品、乳製品に多く含まれています。
また、赤血球を作るために、ビタミンB12や葉酸も併せて摂りたいものです。
ビタミンB12が多く含まれている食べ物は、
- 卵
- さんま、さば、いわし、かつお
- しじみ、あさりなど貝類
- 海苔
葉酸が多く含まれている食べ物は
- 鶏・牛・豚のレバー
- うなぎ
- ブロッコリー、ほうれんそう、ケールなど緑黄色野菜
があります。
毎日の食事で、上手に取り入れていくために、海苔などの乾物もどんどん利用しましょう。
また、近年は冷凍野菜の種類も豊富。これも、上手に利用しましょう。
冷凍野菜は、旬の時期にたくさん採れた野菜を下処理して、冷凍しています。旬の時期に育った野菜は、栄養価もバッチリ。
また、下処理しているので、調理にすぐ使えるというのも便利です。
外食が続いてしまう、なかなか料理をする時間がない、という方は、青汁を併せて利用するのもひとつです。
青汁は緑黄色野菜でも、含まれている栄養素の含有量が野菜の中でもトップレベル。
貧血予防のために、さまざまな栄養を併せて摂るというときに、食事で摂るのは大変ですが、
この青汁のようなサプリメントを備えておけば、ストレスなく、毎日バランスのとれた食事を続けられるでしょう。
貧血は、すぐに症状が出る、というものではなく、日々の偏った食事の積み重ねで引き起こされます。
意識して、鉄分の多い食材を摂るようにして、青汁などのサプリメントの助けも借りながら、上手に、貧血の予防や改善をしていきましょう。